日本一周後の駄文

仕事を辞めて日本一周する人間の脳内とは。

放浪の旅後日談7 行程編Ⅱ

みなさんこんにちは。


今日は昨日の予告通り、「日本一周の獲得標高」について書こうと思います!
私は何回エベレストに登れたのでしょうか?


発表の前に、まずは獲得標高がどういうものか説明します。
獲得標高とは、「その道のりの中でどれくらい上に進んだか」の数値です。
例えば、富士山に真っすぐ登ったとしたら、獲得標高は3776mということになります。


これは、下りの計算をしません。
だから、富士山の頂上から麓まで真っすぐ降りたとしたら、獲得標高は0mです。



では発表します。
私が日本一周で獲得した標高は、「83677m」でした!
ちなみにエベレストの標高は「8849m」です。
私は日本一周でエベレストに「9.5回」登ったことになりますね!
ちなみに富士山だと「22回」登ったという計算になります。


いやぁ、よく登ったもんですよ。
ちなみに作業風景です。

私の使っていたナビアプリ「自転車NAVITIME」には「走行ログ」というシステムがあり、走ったルートと獲得標高が記録できるようになっているのですが、獲得標高に関してはバグっているんです。
ルート検索で出てくる獲得標高が正しいのですが、走行ログだとその二倍~三倍の数値が出てくるんです。
お金を払って記録をしているので「何とかしてくれ」と問題の報告はしているのですが…一向に改善される気配はありません。
仕方ないので、今回獲得標高を計算するにあたって、初日から最終日まで一日ずつもう一度ルートを検索して、獲得標高を入力していったというわけです。
疲れたぜ…


ところで、私は141日間旅をしていました。
そのうち4日間はフェリーや観光などで走っていません。
純粋に走った日数で83677mを割ると、平均して一日「610m」登っているということになります。
もちろん、坂が全然無い日もあれば、坂しかない日もあるんですけどね。
これから日本一周を考えている人は参考になるのではないかと思います。



ちなみに獲得標高を出したところで興味深いことが分かりました。
私が一日で登った最高記録は、大体1400m強で、1400m超えの日は4回ありました。
1300m超えも4回です。
そして1400超えの日のうち、2回は荷物を降ろして走っています(荷物を置いて本土最南端へ往復した時と、屋久島を一周した時)。


残りの2回はどういう時だったかというと、まず1回は四国最西端「佐田岬」から愛南のキャンプ場まで120キロ走った日で、獲得標高は1417mでした。
もう一回は…なんと序盤です。
岩手県釜石市から宮古市まで、いわゆる三陸のリアス式海岸を走ったときで、その日は77キロで1424m登っています


三陸を走ったときは、坂がしんどくてすごく大変だった記憶があります。
しかし…それは旅を始めて19日目でしたから、単純にまだ体力や筋力がついていなかっただけじゃないのかなと思っていました。
今もう一度同じ道を走れば、当時よりも楽だと感じると思っていたのです。


とんでもありませんでした。
やはり、三陸のリアス式海岸が最大の難所だったのです!


長い距離を走れば、獲得標高が増えるのは道理です。
1300登った時なんかは、いずれも130キロほど走っている日でした。
三陸では、わずか80キロ進むだけで、1400以上登らなければならないのです。
過酷どころの騒ぎじゃありませんよ。
しかも当時は、寝袋などの防寒装備はもちろん、まったく使わなかったゲームや本なども持っていたので、後半よりも自転車自体が重かったんです。
よく走りました。



結論です。
岩手のリアス式海岸はキツい。
日本一周を考えている人は気をつけて下さい。


あ、でもその途中で本州最東端の「魹ヶ崎」があるので、本州の4端を狙っている人は行かざるを得ないですけどね。


さて、今日はこの辺で終わっておきます。
次は日本一周で使ったお金について記事にしようと思ったのですが…まとめるのにものすごく時間がかかっているんです。
それらについて記事にできるのはもう少し後になりそうなので…次回は日本一周中のランキングでも作っていこうかなと考えています。
美味しいものだとか、楽しかった場所だとか、ビールが美味しかった日とかですね。
暇だったら見てくださいね!


ではまた明日。

放浪の旅後日談6 行程編Ⅰ

みなさんこんにちは。
前回までで日本一周の物編は終了しました。
今回からは行程編ということで、実際に私はどのようなルートで旅をし、どのくらい走ったのかを説明していこうと思います!
とりあえず走ったところを地図上に書いたので、ご覧ください。

ところどころ光が反射して見づらいかもしれませんが…こんな感じです。


スタートの静岡から、まずは太平洋側を北上しました。
本州の一番上に行ったら、北海道を時計回りに一周します。
次は日本海側を南下していきます。
能登半島を回って福井の敦賀から琵琶湖を経由して大阪に行き、次は瀬戸内海を西に進みます。
広島県から四国に入り、反時計回りで一周します。
そこからは再び瀬戸内海沿いを走り、関門トンネルを通って九州に入ります。
九州は時計回りで一周し、途中屋久島と沖縄本島を一周しました。
九州を終えたら下関に渡り、日本海側を北上します。
福井の敦賀まで行き、琵琶湖の東側を通って大阪に向かいます。
そこからは太平洋側にある紀伊半島を回りながら、静岡に向かいます。


そんな感じでした。
言葉で説明するのって難しいですね。


で、実際私が走った合計の距離が「13160km」です!
旅を始める前、日本一周の距離を調べたら「12000km」と出てきたのでそれくらいかなと思っていたのですが、プラス1000キロくらいでした。


ただ、私は福井から大阪まで内陸を二回走っています。
就職活動の関係で、広島と岡山の間は三回走っています。
さらに、屋久島と利尻島、礼文島も走ったので…それらを引くともう少し短くなるかもしれません。


とりあえず内訳を見て行きましょう。
私は自分の行程をいくつかに分けました。


1…静岡から青森の先まで
2…北海道一周
3…青森の先から岡山まで
4…岡山から四国一周して岡山に戻るまで
5…岡山から下関まで
6…鹿児島一周(屋久島、沖縄含む)
7…下関から大阪まで
8…大阪から静岡まで


これらでそれぞれ見て行こうと思います。
今回はあくまで「行程」を見て行くので、走っている時の感想はまた今度書きますね。


1 静岡から青森の先まで
   所要日数 24日
   走行距離 1773.3km


2 北海道一周
   所要日数 27日
   走行距離 2770.8km
          (利尻島57.3km 礼文島50.9km)


3 青森から岡山
   所要日数 20日
   走行距離 1992.1km
   (敦賀から大阪まで388.8km)


4 岡山から四国一周して岡山に戻るまで
   所要日数 12日
   走行距離 1370.5km
   (岡山から尾道(広島)、岡山まで161.8km)
   (四国一周は1208.7km)


5 岡山から下関まで
   所要日数 5日
   走行距離 442.8km


6 九州一周
   所要日数 31日
   走行距離 2704.9km


7 下関から大阪まで
   所要日数 11日
   走行距離 1051.6km
   (敦賀から大阪まで380.8km)


8 大阪から静岡まで
   所要日数 9日
   走行距離 1054km



ブログにまとめながら計算したのですが、内陸を通った部分や複数回通った場所を抜かし、離島の距離を除くと、私の日本一周の距離は「12120.4km」です!
計算した結果、日本一周を海岸線を通った場合、大体12000キロということがわかりますね!


まとめです。
北海道一周      2662.6km
九州一周(沖縄含む) 2740.9km
四国一周       1208.7km
本州一周       5508.2km


ちなみに計算の結果、私は一日に「約93キロ」走っていたということがわかりました!
一日100キロを目標にしていましたが、当然初めはそれほど走れませんし坂もありますから、まぁこんなもんかなと思います。


私の体感としては、北海道あたりから隙あらば130キロ程度走っていました。
実際は雨や坂で思うように進めないことがあるので、平均93キロはまぁまぁ頑張ったほうではないかなと思います。


次回は日本一周の「獲得標高」について記事にしようと思います!
さて、私は何回エベレストに登ることができたのでしょう?
まだ計算していないのですが、数回は登っているのではないかと思います。


ではまた明日。

放浪の旅後日談5 自転車編

みなさんこんにちは。
前回までは持ち物編と題して私が日本一周の旅に持っていったものを紹介しました。
持っていったものの紹介は終わりましたが、何といっても一番大切なものをまだ紹介していません。
それは日本一周の相棒であり足であり生命線である、「自転車」です。
今回は私の自転車を紹介します!


SURLYというメーカーの「Disc Trucker」というタイプの自転車です。
ロードバイクのような形状をしており、旅に使えるように色々とアクセサリーをつけています。
この「SURLY」というメーカーはアメリカにある自転車の会社で、とにかくタフであることを売りにしています。
ロードバイクとなると、高性能なものは大体「カーボン」を使っています。
私もロードバイクを一台持っているのですが、それはカーボン製で軽くて加速しやすいし、力がダイレクトに推進力に変わる感覚(自転車用語で言うと剛性)があります。
それに対してこの自転車は、フレームに「クロモリ鋼」を使っています。
カーボンと比べると重いし剛性はあまりないのですが、とにかくタフで、ちょっとやそっとでは壊れません
剛性が低いというのは、力が伝わりにくい反面、地面からの反動が少ないというメリットもあります。
毎日毎日100キロ以上自転車を漕ぐことを考えると、反動が少なく疲れにくいというのはこの上なく大きい長所になります。
それに、自転車が壊れやすいと…とにかく壊れてはいけないと自転車に気を遣うようになりますよね。
それは自然なことです。
人間は怪我をしても、ある程度は時間とともに治ります。
しかし自転車は、壊れてしまったら直せないこともしばしばです。
それに自転車はそれなりに値段もしますから、庇って当然です。
しかし、本当にそれでいいのでしょうか…?

そういうことです。
自転車はあくまで相棒ですが、自分が主人公だということを忘れてはいけません。
究極の話、自転車が主になってしまったら壊れるのを恐れて、家に飾るだけになってしまうと思いませんか?

道具と言うのは用をなしてこそ美しいのです。
だからこそ、自転車自体がタフであり、言い方は悪いですが「雑に扱える」というのは、日本一周をするという点において最も重要な要素の一つなのです。


さて、ではそろそろ自転車の詳細について説明していきましょう。

前の方から順番に説明していきますね。
まず、フロントのキャリアにはライトがついています。
これは「ハブダイナモ」と呼ばれる発電方法でライトがつきます。
手元にあるボタンを押せば、前輪の回転によって発電され、ライトがつくというものです。
これはかなり光量があるので、真夜中で街灯がなくてもあまり問題がありません。
光量は調節できるのですが、最大にすると原付のライトくらい明るいんじゃないかと思います。
ロードバイクに取り付けるバッテリー式のライトは旅に出る前から持っていましたが、日本一周中は電源の確保が難しいです。
ダイナモライトを取り付けるのにはやはりお金がかかりますが、つけておいて損はないように思えます。
日本一周以外でも、普通に出かけるときに便利ですしね。


ちなみにフロントキャリアはSURLYの純正のものをつけています。
ロゴのプリントが、目立たないんですけどカッコいいです。

ちなみにブレーキは前後共にディスクブレーキです。
この自転車には泥除けをつけているのですが、泥除けがあると「キャリパーブレーキ(普通の自転車についているようなブレーキ)」がつけられないんです。
カンチブレーキというのもありますが、それだとどうしても制動力に劣るんです。
自転車には荷物を大量に乗せるためかなり重量があります。
大重量を止めるためには、やはりしっかり効くブレーキがあったほうが安心だと考え、ディスクブレーキを採用しました。
というより、「Disc trucker」という名前からわかるように、初めからディスクブレーキを基本としている自転車を選んだんですけどね。
そもそも、ディスクブレーキってカッコよくないですか?


ハンドル周りはこんな感じです。
バーテープはかなり剥げてきてしまいましたが、なんとか最後までもちました。
右ハンドルの根元にあるのがライトのスイッチです。
ちなみに、このスイッチからUSBに接続してスマホの充電をすることも可能です。
私のは調子が悪くて途中からできなくなってしまいましたけれども。
サイクルコンピューターはキャットアイの一般的なものを使っています。


シフトはダブルレバーです。
旅用の自転車となると、大体がダブルレバーですよね。
軽くて構造がシンプルだというのが理由みたいです。
ただ…ダブルレバーだと一度ハンドルから手を離さないと変速ができないんですよね。
平地では何の問題もないですけど、上り坂だと結構しんどいです。
シフトが壊れると致命傷なので、いざという時に融通が利くダブルレバーの方が旅には適していますが…
ちなみに変速は、前が三段、後ろが九段になっています。
軽いギヤにすれば、坂道でも漕げないということはありません。
勾配が15%を超えると無理ですが、そんな道はそれほど多くありませんからね。


ペダルにはクリップとストラップをつけています。
ロードバイクだと「ビンディング」といって、靴とべダルがカチッとはまるやつを使っているのですが、旅の途中で観光することもありますから、旅人でビンディングを使っている人はまずいないでしょう。
これがあると足を引き上げるときにもペダルに力を入れられますし、なによりペダルに足が固定されて安心感があります
クロスバイクで日本一周をしている人の中には、こういったものをつけていなかった人もいましたが…正直言ってなぜつけないのか謎でした。


この自転車はセンタースタンドを取り付けています。
スタンドがあったほうが便利なのは言うまでもないですが、やはり後ろにつけるよりも真ん中に付けた方が良いと思います。
後ろに付けるとなると片方で支えることになりますし、そうなると重い自転車を支えるのが難しいように思います。
ちなみにこのスタンドは「25kg」と書かれていますが、45kgを支えてもびくともしませんでした。
なかなか高性能でいいスタンドですよ。

はい、次に行きますね。

結局使いませんでしたが、シートステーには予備のスポークが二本ついています。
お守りみたいなもんですね。


後ろのキャリアは後から付けたので純正ではありません。
でも、かなりしっかりした作りのものなので、最後まで問題なく走れました。
リアキャリアには色々な種類のものがあるのですが、車輪の真ん中くらいまでしっかりカバーしてくれるものの方が良いような気がします。
後ろのバッグの形状によっては、ゆがんでしまって後輪と干渉する可能性がわずかながらありますからね…



さて、自転車に関しては以上になります。
ちなみにお値段なのですが、私は静岡にある「LIFE2」というお店でリアキャリアとリアバッグ以外をそろえてもらいました。
私の手元に届いた時点で、すでにフロントバッグとフロントのサイドバッグは頼んでいたんです。
さらにディスクブレーキや泥除け、シフターなども色々いじっていたので、総額はかなり高いです。
この自転車を購入した時は社会人二年目で実家暮らしだったため、お金に余裕があったんですよ。
その総額とは…

正確ではありませんが、大体50万くらいでした。
まぁ、色々な考え方がありますよね。
自転車の値段をもっと落とせば、その分旅に使えるお金が増えると思うと…ちょっと高すぎたかもしれません。
ただ、私は高いものを買うことで覚悟を決めたというか、退路を断ったんです。


日本一周を達成できたので、私にとってこの自転車はお金に換えられない価値をもっています
これからも乗り続けようと思っていますよ。



さて、これにて日本一周のアイテム編は終わりです。
次回は…まとめるのに時間がかかりそうですが、「走行距離」について記事を書こうと思います!
私がたどったルートや、それぞれの島の外周などについてまとめる予定です!
日本一周でなくても、例えば日本縦断や四国一周、北海道一周、九州一周などを計画している人にとって目安になるのではないかと思います!
是非見てくださいね。


ではまた明日。